監査でそのまま出せる「教育記録」を、
必要項目をそろえた様式で。
ISO9001・GMPの審査で求められる項目——とくに最も指摘の多い「教育の“有効性の評価”」——まで備えた、製造業のための記録様式です。3つの帳票をそのまま印刷・PDF保存できます。
※ ISO 9001 は2026年に改訂が見込まれます。改訂後は条項番号でなく「力量」「教育の有効性の評価」「文書化した情報」の内容でご確認ください。
①教育訓練記録(個人別)
「いつ・誰が・何を学び・できるようになったか」を1枚で示す中核の記録です。単なる出席簿と違い、個人ごとの理解度と“有効性の評価”を残すのがポイント。審査ではここの有無が最初に見られます。
なぜ「有効性の評価」が要るのか(ISO 9001 の「力量」要求)
- 満足度アンケートや確認テストの点数だけでは“有効性の評価”として認められません(「頭で分かったか」しか測れないため)。
- 認められる例=上長による一定期間後の再評価/実技テストの合否/現場での独立(一人)作業の確認/作業観察・面談。「できるようになった」と熟練者が確認できる状態が合格ライン。
| 教育名称 | 教育方法 | □OJT □集合 □eラーニング □外部 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 実施日 | 年 月 日 | 所要時間 | 時間 分 | 実施場所 | |
| 講師・実施者 | □社内( )□外部(機関: ) | 使用教材・版 | 対象力量/到達目標 | ||
| 教育内容 | |||||
| No. | 氏名 | 所属・職位 | 社員番号 | 受講/修了日 | 理解度(点数・合否) | 有効性の評価(方法・結果) | 評価者/評価日 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ||||||||
| 2 | ||||||||
| 3 | ||||||||
| 4 | ||||||||
| 5 | ||||||||
| 6 |
| 記録者(作成) | 確認者 | 承認者 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 日付 | / / | 日付 | / / | 日付 | / / |
※「有効性の評価」は、確認テストの点数に加え、上長の実技・独立作業確認などで「できるようになったか」を記入します。 / 保管期間は自社規程に従う(一般的な目安:業務完了後5年。GMP等は業種の法定年限を優先)。
②スキルマップ/教育体系表(力量管理表)
行に従業員、列に業務で必要な力量を並べ、各セルを4段階レベルで記録します。「必要レベル」と「現状」の差が、そのまま次の教育ニーズ=年間計画に直結します。審査ではこの表と個人別記録・実態が一致しているかが見られます。
| 氏名 | 所属・職位 | 力量項目A(例:受入検査) | 力量項目B(例:設備操作) | 合計 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 工程a | 工程b | 工程c | 工程d | 工程e | 工程f | 工程g | 工程h | |||
| 必要レベル(目標) | — | — | ||||||||
※「必要レベル」を下回るセルが教育の対象です。更新したら評価日・評価者を改めて記入し、版を管理してください(旧版の上書き消失に注意)。
③年間教育計画(計画・実績一体型)
スキルマップの不足から導いた教育を、月別に計画します。計画(●)と実績(✓)を同じ表で対応づけるのが要点。「計画はあるが実施記録がない」「実施したが計画に無い」というズレ=審査の頻出指摘を防げます。
| 教育項目 | ねらい(対象力量) | 対象者 | 方法 | 評価方法 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 1 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
凡例:● = 計画 / ✓ = 実施済(実績)。未実施はフォロー欄(備考)に理由と次回予定を記載してください。
監査でよく指摘される“教育記録の不備” 5 と、この様式での対策
- ① 有効性の評価がない(最頻)→ 様式①に有効性評価・評価者・評価日欄を常設。テスト点数だけで終わらせない。
- ② 計画と実績が紐づかない → 様式③で計画●と実績✓を同じ行に記録。
- ③ 資格・力量の失効に気づけない → 様式②で必要レベルと現状の差を可視化し、更新日を管理。
- ④ 承認・実施日・記録者の欠落 → 様式①に記録者/確認者/承認者欄を常設(7.5.2 識別・承認)。
- ⑤ スキルマップと実態の不一致 → ②と①を相互参照し、記録の裏づけがある状態に。
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よくあるご質問
教育訓練記録に最低限必要な項目は?
ISO9001:2015では、対象者(氏名・所属)、教育の名称・内容、実施日、講師・実施者、力量の評価に加え、“処置の有効性の評価”(7.2 c)と、力量の証拠としての記録の保持(7.2 d)が求められます。記録には作成者・承認者の識別(7.5.2)も必要です。本様式①はこれらを満たす構成です。
教育の「有効性の評価」とは?
満足度アンケートや理解度テストの点数だけでは認められません。一定期間後の上長による再評価、実技テストの合否、現場での独立作業の確認など、「業務でできるようになったか」を確かめる評価が必要です。審査で最も多く指摘される箇所です。
保管期間はどれくらい?
ISO9001は年数を規定せず組織が定めます(7.5.3)。実務の目安は業務完了後おおむね5年ですが、医薬品GMPなど業種固有の法定保存年限がある場合はそちらが優先します。
GMPで追加される要件は?
GMP省令第19条では、手順書に基づく計画的な実施・品質保証部門/製造管理者への文書報告・実施記録の作成と保管が求められます。記録の同時性(後からまとめて作成しない=データインテグリティ)も重要です。様式③の作成日・承認欄と、計画/実績の一体管理が役立ちます。
出典・根拠:JIS Q 9001:2015(7.2 力量/7.5 文書化した情報)、GMP省令第19条(厚生労働省)、PMDA公表のGMP指摘事例ほか。条項番号はISO9001:2015現行版に基づきます(同規格は改訂が見込まれるため、改訂後は「力量」「有効性の評価」「文書化した情報」の内容ベースでご確認ください)。本ページは一般的な記録項目の解説と様式提供を目的とし、特定の監査結果を保証するものではありません。